とある森の、奥の奥。

そのまた奥にある、小さな家の中。


とある少女に、少女の母は優しく言いました。




「その能力は、誰かを救うために使いなさい」




誰かを憎んではなりません。


信じ、許し合う心を、その胸に抱きなさい。



あなたはいつか、誰かを笑顔にさせられる人になって。





――そして、少女の母はその言葉を最期に、永遠の眠りにつきました。


とある能力に隠された秘密を、少女に託して。