読んでいた本を、思い切り投げた。
そのせいで、背表紙が折れて、どこかの本棚にしまってあった本も数冊、床に散らばってしまった。
『……どうして』
アンジェラスの背中が、遠い。
手を伸ばしても、届かない。
きっとそれが、今のあたしとアンジェラスの差。
昔、アンジェラスとお絵かきをした時に描いた花の絵を思い出した。
本当は、あの花は、あんな風になりたいと思って描いたんだ。
花のように美しく、一輪だけでもずっと咲き誇っていられるように凛々しくたくましく、いずれ枯れてしまっても誰かの心に永遠に刻み込まれるように輝いて。
そんな風に、なりたかった。
けれど、花のように成長しているのは、あたしではなくアンジェラスだ。
……誰か、教えてよ。
悪夢は、どこまで続くの?
あたしの幸せは、いつ訪れるの?
ねぇ、誰でもいいから、早く答えて。
あたしの努力は、いつ報われるの?



