ひたすら読み続けた。
論文から物語やフィクション、子どものための入門書まで、ありとあらゆるジャンルを手に取った。
この世界では当たり前のように使える、魔法や能力。
もちろん使わない人もいるけど、ルシフェル王国の人口の約八割がそれらに頼っている。
だからこそ、それらに関する資料が山のようにある。
ひとつひとつ読んでいくのは、体力的にも精神的にも、時間的にも結構辛い。
でも、あとはこれしかないんだ。
能力を奪うか失くす術を探すしか、残っていないんだ。
それならば、縋るという選択肢しか選べない。
幸いなことに、あたしは王族。
家であるセイント城には、この国の本が全て揃っている。
あたしが、ページをめくる手を止めることはなかった。
止めたくなかった。
一冊ずつ、最後まで読んでいく。
欲しい術が、見つかるまで。



