誰も、あたしに期待しない。
かけられるプレッシャーも、厳しい環境も、望んだ未来もない。
今まで頑張ってきた意味も、砕かれた。
在るのは、ズタボロに傷ついた長女としてのちっぽけなプライドと、王冠を手にしたいという夢だけ。
アンジェラスの十六歳の誕生日に、アンジェラスが次期女王になることと。
アンジェラスが次期女王になる前に、アンジェラスがこの国では最も大きくて有名な財閥の貴族と結婚することが決まって。
さらに周囲の期待が熱く、忙しなく、顕著になっていった。
それに比例して、あたしへの関心は炎が消えるように、だんだんと冷めていった。
……まだ、何か方法があるはずだ。
諦めてやるものか。
あたしは必ず、女王になる。
アンジェラスではなく、あたしが。
能力を奪える術、もしくは相手の能力を失くす術があるかもしれない。
そう考えたあたしは、図書室へ向かい、魔法や能力に関しての本を片っ端から読みあさった。



