夜、アンジェラスの誕生日会が広間で始まった。
八歳になったあたしも、お父様とお母様と一緒に、
『アンジェラス、おめでとう』
アンジェラスに、お祝いの言葉を送る。
嬉しそうに笑うアンジェラスを、できるだけ視界に入れないようにした。
あたしは、今日この日がやってきてしまったことに、不安を感じていた。
本当なら、誕生日会になんて出たくない。
でも、あたしがここにいるのは、アンジェラスを祝うことよりも、アンジェラスの能力があるかどうか知ることが目的だ。
アンジェラスが生まれたのは、あたしとは正反対の時間だった。
お母様がバースデーケーキを切り分けた後、お父様が『アンジェラス』と名前を呼んだ。
『お前が生まれてきたのは、五年前の今日、午後九時ちょうどだ』
それがどうしたの?、とでも聞きたげに首を傾げるアンジェラスに、今度はお母様が口を開く。
『この国では、能力を持った者は、五回目の誕生日を迎えた時に初めて、能力を発動するの』
『能力……?』



