「……ったく」 「シエル?」 「お前は、本当にバカだな」 「え?」 独り言を呟いたシエルは、長いため息をつくと、私の頭を乱暴に撫でた。 いきなり何するのー!? 髪がぐしゃぐしゃになっちゃったじゃんか。 「ちょっと、シエル……!!」 私が怒ろうとしたら、シエルは逃げるように姿を消した。 まったくもう。 シエルは、子どもみたいだね。 素直になれなくて、頑固で過保護な、幼い子ども。 「ふふ、可愛いなぁ」 心配してくれてありがとう、シエル。 シエルの優しさを拒んで、ごめんね。