心臓が一瞬だけ動きを止める。
指の先まで震え出す。
バレていたというの?
アンジェラスに、あたしの心情が。
さっき考えてしまった、殺意が。
あたしの真っ黒に淀んだ感情を、アンジェラスは濁りのないその瞳で見抜いていたの?
その感情の名前を知らないアンジェラスが、疑うことも躊躇することもせずに、“今”のあたしを描いた。
そんなアンジェラスを、ただただ恐ろしく思った。
『す、すごく上手ね』
『えへへっ』
動揺を隠して、あたしはアンジェラスの頭を撫でる。
震えを悟らせてはいけない。
焦りを表に出してはいけない。
アンジェラスに少しでも感づかれてしまえば、全て筒抜けになってしまう。



