一瞬でも人を殺めようと思ってしまった自分自身が、怖い。
そんなこと、できるわけない。
そんなこと、絶対にしない。
『大丈夫?』
『だ、大丈夫よ。ごめんなさいね。ボーッとしちゃって』
『本当に大丈夫なの?』
『本当に本当に大丈夫だから安心して?ほら、お絵かきしましょ』
『……うんっ!』
そうよ、大丈夫よ。
あたしが思い描く未来は、まだ消え失せていない。
アンジェラスは、あたしの愛しい妹で、大切な家族。
アンジェラスに心配かけちゃうなんて、あたしもまだまだね。
何度も何度も『大丈夫』を繰り返して、突然芽生えた殺意を頑張ってごまかした。
そうしないと、何もかもが朽ちてしまう気がして。



