部屋に入らずに突っ立っているあたしに、
『どうしたの?』
と、アンジェラスは声をかける。
そんなアンジェラスの心配そうな声が、あたしの心に真っ黒な感情を生み出した。
……もう、いっそ。
アンジェラスを殺してしまえば。
ライバルがいなくなり、必然的にあたしが次期女王になる。
あたしの夢が、叶う。
『イービル姉様?』
不安げなアンジェラスの表情が視界に映りこんで、ハッと我に返る。
血の気が、サー、と引いていく。
今、あたしは何を考えた……?
アンジェラスを、実の妹を、殺す?
なんて、愚かでバカげた考えなの。



