それから、あたしは広間を離れた。
あ、そうだ。
アンジェラスとお絵かきしてから、一緒に歌を歌うって約束してたんだった。
自室に戻ろうとしていたあたしは、方向転換して、アンジェラスの部屋へ向かった。
アンジェラスの部屋の前。
扉をノックする前に、小さく深呼吸をする。
『アンジェラスにいやしの歌が継承されていれば、アンジェラスが王になるわ』
気にしちゃダメだ、といくら落ち着こうとしても、脳裏にこびりついて取れないお母様の言葉。
今まで可愛い妹としか思っていなかったのに、伝承を聞いた今はどうしても、ライバルだと意識してしまう。
アンジェラスに会うのが、怖い。
すると、ノックもしていないのに扉が開いた。
扉から、アンジェラスが顔を出す。
『イービル姉様まだかな……って、なんだ、いたんだ~!』



