私が町の住人達に、即席コンサートはおしまいだと伝えると、地響きみたいなブーイングが起こった。
「ごめんなさい」
「また、お歌聴かせてくれる?」
歌を楽しんでくれた人達に申し訳なくなって謝った私の服の裾を引っ張って、先程転んでしまった女の子が、上目遣いで聞いてきた。
か、可愛い……。
子どもの愛らしさに、胸がキュンと鳴る。
「うん、喜んで歌うよ。でも、今日はごめんね。これから用事ができちゃって」
「わかった!じゃあ今度、またお歌歌ってね!」
私は、満面の笑みでそう言った女の子の髪を、わしゃわしゃと撫でる。
それから、私の歌を聴いていた町の住人達は、それぞれここから去っていって。
子ども達も、私達に手を振って別れ、追いかけっこを再開した。
私達はウメおばあちゃんと共に、ウメおばあちゃんの家へ行った。
知らないことを、知りたいことを、知るために。
パズルの欠けたピースを、埋めるために。



