胸にちらついたモヤモヤは、泡となって蒸発していった。
私は、さっきまであったモヤモヤを気にしないことにして、少年に笑みを向けた。
「あの」
「んー?」
「あなたのお名前は?」
そう尋ねながら、手を差し伸べる。
少年は一瞬ためらったが、すぐに私の手に自分の手を重ねてくれた。
「僕は、“グリン”。ちなみに、16歳。よろしくね~」
立ち上がった少年……グリンは、片目を瞑ってウインクした。
今日は、一気に二人も友達ができちゃった。
ふふ、嬉しいなぁ。
……あ、そうだ!
「それじゃあ、グリン」
「なーに?」
「ラジ」
「ん?」
「一緒にお茶しませんか?」



