どうすればいいのかわからない私に、おばあさんは深く深く頭を下げた。
地面に額をつけて、再び口を開く。
「お会いできたこと、光栄に存じます」
「あ、あの……」
「あぁ、我が王よ」
……え?
王?
瞬きもできないくらい、この状況に頭が追いつかない。
おばあさんは顔を少し上げると、目を潤ませた。
「よくぞ生きていてくださいました。アンジェラス様によく似て、とてもお美しく……」
「お母さんを、知っているの!?」
アンジェラス、という名前を聞いて、私はおばあさんの言葉を遮って大声を出す。
鼓動が、ドックンドックン、とうるさくなっていく。
おばあさんは目尻に涙を溜めながら、「えぇ、知っていますよ」と朗らかに微笑んだ。
「申し遅れました。私【ワタクシ】、ウメと申します」



