私がすぅ、と大きく息を吸うと同時に、警備隊が私に迫ってきた。
歌を紡ごうとした、その瞬間。
「――“ロック・クレイ”」
どこからか呪文が唱えられ、コンクリートの地面がまるで生き物のようにうごめき、私と警備隊の間に分厚い壁が作られた。
今の声……、それにこの魔法は……!
「“アルディ・ソード”」
耳に届いた、再び呪文を唱える低い声。
すると私の隣に、誰かの姿がうっすらと現れた。
その姿は、だんだんと鮮明になっていく。
「……し、える」
いきなり現れたのは、私の守護精のシエルだった。
どうして、ここにいるの?
シエルはジェネシスの森にいるはずじゃ……。



