「やっと見つけたぞ」
前方から声がして、ハッと顔を上げる。
警備隊が、私の姿を見つけて、脇道に入ってきた。
くよくよしていても、この状況は変わらない。
何か、警備隊から完全に逃れられるアイデアが頭に浮かばないと、二人には会えない。
どうしたらいいの?
警備隊の人が全員、持っていた鉄剣を構えた。
私の息の根を止めようとする鉄剣が、怪しげに光る。
激しくなっていく鼓動を落ち着かせながら、静かに深呼吸を繰り返す。
やっぱり、警備隊から悪意も殺意も感じない。
……それでも。
もしかしたら、私の歌で、私を殺そうとする警備隊の気持ちを麻痺させることができて。
一時的にでも、動きを止められるかもしれない。
自分の能力に、頼るしかない。
やるしか、ないんだ。



