私は階段がある方向を常に意識しながら、細い路地を通っていく。
いくつもの曲がり角を曲がり、右へ左へ、後退はせずに階段を目指す。
いつの間にか、階段近くの脇道までやってきていた。
脇道を出て、路地裏に入る。
ここを真っ直ぐ行けば、すぐだ。
そう思ったら、歩くスピードが自然と速くなる。
「あ、いたぞ!!」
「っ!」
背後から聞こえてきた大声が、路地裏に響き渡った。
不穏な影と共に近づいてくる足音に、もしかして、と振り向いてみる。
後ろには、やはり数人の警備隊がいた。
ラジが言っていた通り、警備隊が何十人もいるほど、本当にこの街の警備は厳しいらしい。
ラジとグリンがいるはずの大通りに向かう途中の警備隊に、出くわしてしまうなんて、今日はついてない。
この路地裏を出て、警備隊に追いかけられながら、二人との合流場所に向かったら、また二人に迷惑をかけてしまう。
できるだけ、迷惑はかけたくない。



