「うーん。校内でたまに見掛けることはあっても話すのは本当に久しぶりだったから嬉しかったよ。なんか幼いままのイメージだったけど、近くで見たらやっぱりモテる理由が分かるね!ゆづくんカッコいいもん」

「え、結月ってカッコいいの?」

目がハートマークになっている結月のファンと違って、志穂の目は正常だからすごく意外だった。


「だって葉月のお父さんもイケメンだし、お母さんもすっごく美人でしょ?葉月だって自覚ないと思うけど美人さんだよ?」

「いやぁ、私はないない」

「スタイルもいいし、もう少し身だしなみに気をつければ、ゆづくんに負けず劣らずモテると思うよ」

「もう志穂はうまいんだから~」

ハッと我に返ったらいつの間にか私の話になってることに気づいた。志穂が私をおだてるから、つい浮かれてしまったけど。


「つ、つまり。志穂から見て結月はカッコいい認識なのね?」

「うん。普通にカッコいいと思うよ」


0パーセントだったら結月が報われないと思ったけど、カッコいいと思われてるだけいいか。

志穂は彼氏がいるんだし、結月だっていつかは志穂のように素敵な女の子が見つかるかもしれないし。