「はぁ…。」



ため息一つ零して、それから立ち止まった。



そんな悠斗に、仕方なく私も立ち止まれば




真っ直ぐ私を見下ろす悠斗と視線が交わって、何だか、私たち2人だけ時間が止まったみたいな錯覚に陥る。



あれ…悠斗って、こんな背…高かったっけ?


目も、綺麗な二重だ。笑うとクシャッとなくなるから、勝手に一重だと思ってた。



なんか…思ってた数10倍、かっこいい。
これは、私が悠斗を好きだって自覚しちゃったせいなのか。それとも私が気づかなかっただけで、みんなには悠斗の事がこんな風に見えてたのか…。




だとしたら、ちょっと嫌。



かっこいい悠斗は、私だけに見せてくれたらいいのに。なんて、いつからこんなに恋する乙女モードだよ。





「本気で今年も"友チョコ"なわけ?ソレ。」



私が持っている箱を指さして、少し不機嫌そうな悠斗に、思わずキョトン…とする私。