スイート・ルーム・シェア -御曹司と溺甘同居-



休日のお台場は相も変わらず人が多い。

もちろんそれは場所にもよるのだが、私が今いる場所はヴィーナスフォート。

買い物を目的としたファミリーや恋人、友人たちが中世ヨーロッパの街並みをモデルにしたモール内を行きかっている。

そして、今日は私も同じく気分転換として買い物を楽しんでいる最中だ。

急遽誘ったにも関わらず快く応じてくれた彼女は、楽しそうに一軒のジュエリーショップを指差した。


「美織ちゃん、少し見てもいい?」

「うん、もちろんいいよ」


首を縦に振れば、彼女、西園寺さん……じゃなくて、優花ちゃんは店内へと足を踏み入れる。

私もそれに続いてお店へと入ったのだけど、驚いたことに彼女が見ているコーナーは。


「えっ、優花ちゃん結婚するの?」


そう、ブライダルリングだ。

驚きを隠せずに尋ねた私に、優花ちゃんははにかんで。


「まだ、正式に決まってないんたけど、お話は出てて」


わぁ、そうなんだ。

彼氏がいるって話とかしてなかったから驚いたけど、そうだよね。

こんな可愛らしい女性だもの。

彼氏がいないわけがない。

納得した私は頬を緩めてミモレ丈の清楚なワンピースを纏う彼女の隣に立つ。