虎太の腕だ さっきまでの怖い空気はまとっていない 保健室にいたときのような優しい空気にまとわれている 「虎太、助けてくれてありがとう」 虎太の顔が首元に埋まる 視界の端にチラッと見える金髪 「私、虎太が来てなかったら危なかったよ 本当にありがとう」 虎太の腕に力が入る 「…雪乃が、無事でよかった」 虎太は抱き締めたまま動かない