店の前まで行くと虎太がリンゴ飴を買ってくれた 「自分で出せるのに…」 「…こういうのは男が出すもんなんだよ」 虎太はそう言って私の手をしっかりと握り 人にぶつからないようにゆっくりと歩く 虎太とそのまま神社の方に向かって階段を上る もうすぐ花火の時間 花火を見るとき海岸に行く人が多いため開けて見える 「もうすぐ、だね」 「そうだな」