虎太は私の手を取りゆっくり歩いてくれる この海岸から少し歩けば祭りが行われている神社がある 浴衣を着た可愛い女の子達は皆虎太を見ている 「やっぱ凄いな…」 虎太は私とは無縁だった人間だ 「なんか言ったか?」 祭りの太鼓や笛の音が大きくなる 虎太は私の独り言に気付いてはいない 「何でもないよ ねぇ虎太、私リンゴ飴食べたい」 リンゴ飴の出店を指しながら虎太に言う