「わっー!京ちゃんのせいで
メイクが崩れちゃう…!」


「…おうおう、崩れろ崩れろ」


「っ…わたし、もう高校生だよ?
髪もちゃんと整えて、メイクもして…
…っ…好きな人を…振り向かせたい…
っていうか…」


思わず熱くなった顔をパタパタと扇ぎながら
最後の方は、ついボソボソと言ってしまう。


…すると、「はぁー…」と
隣から盛大なため息が聞こえた。


「な、なんでため息…!?
京ちゃんだっているでしょ?
好きな子の1人や2人くらい…!」


わたしは、京ちゃんの顔を覗き込んで
そんなことを尋ねた。