そういえば………。

紗枝が一護を好きになったのも、バスケしてる姿を見たからだったっけ。


紗枝が、『私……一護くんが好きかも…』と打ち明けてきた日の事を思い出す。


***

あれは、高校1年生の放課後の事だった。

入学したばかりの私達は、あの日、部活動見学をして学校内を回っていた。


『紗枝は吹奏楽部続けるんじゃないの?部活見学する意味ある??』

『そうだけど……いいじゃん!どんな部活があるのか見るくらい、ね??』

『怪しい、本当にそれだけ?』

『……ごめん、本当は、カッコイイ人いないかなーって』


やっぱり……。

紗枝は、私とは違ってミーハーだし、明るくて、それなりにモテる。

だから、そんな、必死にならなくたって彼氏くらいできそうだけど……。

なのに、高校に入ったらすぐに彼氏を作る!!と意気込んでいた。

サバサバしている私とは、正反対の性格だなぁと、つくづく思う。