私が……どんな気持ちで一護に嫌われるように振舞ってるのか、知らないくせに。


私は、誰にもバレないように心で泣いてる。

私がどれだけ一護を見てるか、想ってるのかも知らないくせに、一護はいつも紗枝を見てる。

何にも、知らないくせに!!


「あぁ、分かったよ!!なら勝手にしろ!!」


怒ったように荒々しく扉をガンッと叩くと、そのまま教室を出て行ってしまう一護。

「あっ………」

嫌、行かないで……。

喉まで出かかった言葉を、私は必至に飲み込む。
引き止めてどうするの、どうせ何も伝えられないのに。


私はまた、一護に酷いことを……。
あーあ、こんなの……。