私の唇は、大好きなキミへ嘘をつく。



***


「お疲れ様でしたー」


今日は、バイトだった。

一護はお休みで、私と瑞希先輩と、藍生先輩、店長で回したカフェ『Cafe・FELICITE』。


私はバイトを終えると、みんなに悟られないよう笑顔でカフェを出る。


カランコロンと、気持ちいい音を背に、やっと肩から力を抜いて笑みを消した。


随分、無理しちゃったな……。

私、ちゃんとごまかせてたか、心配。
バイト先の先輩や店長にまで、心配かけたくないから…。


「はぁ………」

「大きなため息だね、椿ちゃん」


気を抜いたところで、急に声をかけられる。
振り返ると、そこには変わらず優しい笑顔を浮かべる瑞希先輩がいた。


「瑞希先輩、まだバイト中じゃ……」


制服を来たままの瑞希先輩に、私は首を傾げる。