私の唇は、大好きなキミへ嘘をつく。




「椿、お前……っ」

「……一護………」


そこには、鞄を手に帰る途中だったんだろう一護がいた。
私の顔を見つめて、言葉を失っている。


「……椿、何があった」


一護は私の前にしゃがみ込むと、私の両肩に手を置く。
その優しさにまた、ズキンッと胸が痛んだ。


「触ら……ないでっ」


その手を振り払い、私はよろよろと立ち上がる。

どこまでも優しくて、いつも心に踏み込んでくる。
一護は変わらないのに、私は嘘を重ねて、黒く汚れてしまった……。


「私の事なんて、ほっておいて!!」

「なっ……そんな事、出来るわけねーだろ!!」

「どうしてよ!?もう、もう……やめてっ」


心乱さないで、ただ……何も感じずに、時間が経てばいい、それだけなのに……っ。


一護の、存在は、私の心に嵐を連れてくる。
一緒にいるのが、辛いんだよ……っ。