私の唇は、大好きなキミへ嘘をつく。




***


「くっそー、一護の1人勝ちかよ!!」

「一護の運動神経にはやっぱ勝てないかぁ…」

「尚っち、俺ら頑張った!この後は慰め会だ!」

「はい、とことん付き合いますよ」



この通り、藍生先輩と尚くんはすぐに脱落。
原因は藍生先輩の運動神経の無さだと思う。


「残念だったね、椿ちゃん」

「瑞希先輩……悔しいです」


私と瑞希先輩はコンビネーションは完璧だったのに、一護がありえないくらい強くて、完敗だった。


「紗枝、やったな」

「うん!さすが一護くん、安定の安心感だったよ!」

紗枝と一護は、これで優勝が決まったわけだけど、勝ったら何でも言うこと聞かせる権利が与えられる。


一護は、何を命令するんだろ……。


「で、一護は何を命令するわけ?」

「藍生先輩には、女口説くの禁止令っすよ」

「やーめーてー!!俺の命の次に大事な習慣なのに!」


藍生先輩、習慣って言っちゃってるよ……。

もう、藍生先輩からチャラ男とったら、何も乗らないのに、ちょっと可哀想かも。