紗枝との出会いは、小学3年生の時。
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『まなかちゃんの消ゴム盗ったの、椿ちゃんでしょ!』
『え……?』
それは、唐突に起きた。
私は自分のいたグループの女の子達に囲まれて、消ゴム泥棒の疑いをかけられたのだ。
『だって、椿ちゃんの机の中に入ってたもん』
『椿ちゃん、可愛いって言ってたもんね』
確かに、私は、まなかちゃんのネコの絵柄の入った消ゴムを可愛いと言った。
でも、ただそれだけだ。
『私じゃないよ!』
私は、違うと何度も首を横に振った。
『椿ちゃんの嘘つき!!』
『嘘つきは、友だちになれないんだよ!』
だけど、どんなに『違う』と言っても、みんなには分かってもらえなくて、いつの間にかクラスでは孤立していた。
一人、教室で窓の外を眺めている。
昼休み、外で遊んでいるクラスメートを見つめるのがあたりまえになっていた。
そんな時、現れたんだ。


