「ふふ。君は大雅の友達?私は南川伶。君たちの2つ上の3年だよ、よろしくね」 その落ち着いた声はあたしに向けられたものだと、すぐにわかった。 ミナミカワ、レイ、先輩。 急いで顔を上げると、その透明感のある瞳があたしを見つめて笑っていた。 「あ、あたしは、大羽愛海って言います、よろしくお願いします、」 たまたま会っただけで、自己紹介をしあう理由なんてないだろう、でも。 伶先輩はきっと大雅と何か関係があるに違いない。