この恋に砂糖は使用しておりません





「おーっ、開いてた」


先輩に手を離してもらえたのは、屋上に到着してからだった。


先輩はあたしを屋上に連れてくると、夏の日差しを浴びるように伸びをした。


入学して初めて、屋上に出た。


まず、屋上に出ようと思ったことすらなかったからね。


1年生が勝手にズカズカと屋上に出ていたら、きっと上の学年の人や教師たちにいい目では見られないだろうと思っていたし。


それにいつも、“必要時以外立ち入り禁止”と書かれた張り紙が貼られているから。


だから先輩とだから、ここにこれた、と言うのは少し嬉しかった。