私も最初見た時は、部屋を間違えたのかと思った。
だが、間違いなく彼が蓮見先生だった。

先生の外見もかなり驚かされたが
何より驚いたのは、

息子さん(同時4歳)が居る
シングルファーザーだった事だ。

名前は、睦月君。

先生と同じ銀髪の髪と綺麗な切れ長の目。
何より瓜二つの容姿。

とても可愛らしい男の子だ。

奥さんは、睦月君が赤ちゃんの頃に
心臓が弱く亡くなった。

そのため男1人で育てている。
面倒みがいいためイクメンとも言われていた。

私は、そんな先生に淡い片思いをする。

ドジな私を怒るが、捨てずに色々と面倒を
みてくれる所や
不器用ながらも優しい所に惹かれた。

しかしそれは、叶わない恋。

先生は、今でも亡くなった奥さんを一途に
愛していた。

これ以上の女性は、いないと言い切るほどに
素敵な事なのに…私にとったら
悲しいフラれ方になった。

でも、それで終わるつもりなんてない。

奥さんのお父様の件で分かったこと…彼は、
新しく恋をするのに罪悪感を抱いていること。

奥さんを裏切る事になるからと…。

だから、私が先生に新しい恋をさせて
あげたいと思った。

他ならぬ私を愛して貰うために。

それから色々あったけど

数年後
今は、想い通じ合って結婚。

私は、卯月を出産した。

馴れない子育ては、大変だけど
先生や睦月君の協力をしてもらい
一生懸命奮闘している。

そんなある日。
梅雨が近付き雨が降っていた。

夜21時に……睦月君がある番組をつけた。
それは……。