その日は放課後に校舎裏に呼び出されていた。
告白、とかそんな可愛いものではなくて、簡単に言ってしまえば女の子達の牽制。
「一織くんに色目使うなって何度言えば分かんの?」
「ブスの癖に調子のってんなよ」
私には彼女達の言ってることが意味不明だった。
私は基本、人に興味が無さすぎて、そのイオリ君すら知らない。
なんならその時初めて聞いたくらいだ。
話す気もなくて終始無言で俯いていると、くいっと顎を持ち上げられる。
パンッ
それと同時に乾いた音が当たりに響いた。
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