こうして私と先輩はお互いの寂しさを埋めるみたいにここで会うようになった。 だけど先輩は知らない。 会うたび私がその真っ白なシャツに、 可愛い女の子の、溶けるようなベリーの匂いを見つけることを。 蝶みたいにふわりと現れては、待ち焦がれていた私を置いて、どこかに言ってしまう。 それを悲しいと、寂しいと思うことも。 会うたびに、 埋められた穴より大きな穴が空いていく。 いつか私の心は無くなっちゃうのかもしれない。