でもそれは朝方というのがミソで
きっと午後に降るものであれば
洗濯物と共にやつを恨んだだろう。






そんなこと思いながら
窓を再度開けると
掻き消されたあの匂い
そのかわり生温かな空気が肌にはりついて
太陽がこれは喜劇だと顔をだす




「虹はでなかったねぇ」





そういうと彼女は僕を一瞥し
ミョ~アと鳴いた




そして窓からひょいと抜け出し駆けていく



これは朝露だと主張している
水滴を携えた花々
さっきまでなにもなかったような
その景色に




薄く笑う太陽が言う












“たまにはこんな朝を。”