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”ありがとう”といった彼。綺麗な容姿にピッタリと合った名前は、


松雪琥珀と言ったか。


あれから、私は何故か彼の家でお風呂を頂いている。


というのも、


熱を測るように言われ、差し出された体温計を脇に挟んだままいる私に彼は、



『熱下がってたら、』


「……ん?」


『風呂かメシ』


「……へぇ?」


『……どっち?』



と聞かれた。



けど何を聞かれているのか分からなかった。



単語で話す彼に首を傾げると


何故か、プイっと顔をそらされた。


かと思うと、顔を赤くした彼がそこにいた。


そして、それを誤魔化すように、



『……で?どっち?』



と言葉を続けた彼に、



私は、やっとそこでそれが彼なりの気の回し方だと気づいた。



「……じゃー、お風呂で」


『了解』



という事で今にいたる。