「気をつけて帰れよー」
そう生徒達を見届ける目は、また教師の目になってて。
雰囲気もまた、着任式のときの先生の雰囲気に戻ってた。
─────雰囲気が、コロコロと変わる。
それは意識してじゃなく、その瞬間によって変えられる力を持っているから。
生徒のために教室の空気を和ませるときは朝の先生の雰囲気になって、連絡したりするときは着任式のときの雰囲気になる。
なんていうか、生徒から好かれる先生、それを表したような人だった。
「和花、雅哉くん待ち?」
みんながぞろぞろと教室を出ていく中、動かないわたしに声をかけたのは朱莉ちゃん。
「うん、そうだよ。朱莉ちゃんも部活だよね?がんばってね」
「うん!ありがと!ラブラブして帰るんだよ和花?」
「もうっ、やめてよ朱莉ちゃんっ」
「ふふっ、じゃあね〜和花」
「うん、ばいばい」
1年生の頃も、雅哉くんの部活を待っていることが多かったわたし。
だから朱莉ちゃんはそんなに驚かず、いつものように冷やかしてから部活へと去っていった。
「でも・・・ラブラブして帰るんだよって・・・、」
なんだか、いつもの下校中のわたしたちを見られているようで、少し恥ずかしくなった。
そう生徒達を見届ける目は、また教師の目になってて。
雰囲気もまた、着任式のときの先生の雰囲気に戻ってた。
─────雰囲気が、コロコロと変わる。
それは意識してじゃなく、その瞬間によって変えられる力を持っているから。
生徒のために教室の空気を和ませるときは朝の先生の雰囲気になって、連絡したりするときは着任式のときの雰囲気になる。
なんていうか、生徒から好かれる先生、それを表したような人だった。
「和花、雅哉くん待ち?」
みんながぞろぞろと教室を出ていく中、動かないわたしに声をかけたのは朱莉ちゃん。
「うん、そうだよ。朱莉ちゃんも部活だよね?がんばってね」
「うん!ありがと!ラブラブして帰るんだよ和花?」
「もうっ、やめてよ朱莉ちゃんっ」
「ふふっ、じゃあね〜和花」
「うん、ばいばい」
1年生の頃も、雅哉くんの部活を待っていることが多かったわたし。
だから朱莉ちゃんはそんなに驚かず、いつものように冷やかしてから部活へと去っていった。
「でも・・・ラブラブして帰るんだよって・・・、」
なんだか、いつもの下校中のわたしたちを見られているようで、少し恥ずかしくなった。
