私、長田雪菜(オサダセツナ)の恋は決して実ったことはない。



小学生の時に初めて恋をして、想いを伝えられずに卒業。



そして中学生になって2度目の恋に落ちた。
けど、それもまた想いを伝えられないで卒業した。



一方的な片想いを2度も繰り返してきた。


恋愛依存とか男好きとか私はそんなんじゃないんだよ。



ただ、伝えるのがとても怖いだけ。

……怖いの。



フラれる悲しさは漫画や小説、ドラマ、映画、そして友達の失恋経験から、思い知ってしまったから。



もし、伝えてしまってフラれたらって考えちゃうと、とても怖くてしょうがない。





私は、臆病者なんだ。



たった、一言。



『好き』って言えたらどんなにラクか。





でも、それすら出来ない。


そして、私は高校に入学して3度目の恋に落ちた──。




多分この恋も儚く散るんだろう。