灰被り姫の城

沖田さんは、もともとイケメンで、女子からの人気も結構ある。

だから、沖田さんが小嶋さんと付き合って、残念がっている女子も何人がいたが、それでも相手が小嶋さんでは敵わないかと諦めてしまった人がほとんどだ。


沖田さんは伝記コーナーで本を選んでいた。

その横には、沖田さんの友人らしき男子生徒がいた。


「はぁ……」


沖田さんが大きなため息をつくのをみて、沖田さんの友人が言う。


「またため息か?今日で五回目だぞ。

一体、なにがあったんだよ」


「なにがあったもないよ…。文化祭以来、毎日毎日、注目されるようになって、気が抜けねえっての。

図書室は静かだから、リラックスできるけどさあ……」