灰被り姫の城

「私は盗んでいない!」

「だけど……」


お父さんが、口を開いた。


「だけど、レイちゃんがいつも言っていた。美鈴ちゃんからよくものを盗まれるって……。

美鈴ちゃん、沙耶子さんの財布を盗んだのは、君じゃないのか?」

「そんなっ……!そりゃあ、確かにレイちゃんのものは、その……時々借りてはいるけどっ……」


借りているなんてバレバレな嘘をつく美鈴ちゃん。
どうしてそんな嘘をつくんだろう。

美鈴ちゃんに盗まれたものは、ひとつもあたしの手元に戻ってきたことはない。

それなのに、どうして借りているだなんて言えるの?

沸々と、日頃の恨みが混み上がってくる。