灰被り姫の城

「そう?じゃあやっぱり……」


“アンタが盗んだんじゃないの?”

とでも言いたげに、沙耶子さんはあたしの顔を見た。


その時だった。


「あれ、美鈴ちゃん、またかばん出しっぱなしだよ。チャックも開いてるし」


そう言って、お父さんがリビングのソファに雑に置かれた美鈴ちゃんのスクールバッグのチャックを閉めようとした。

その瞬間、お父さんは顔をしかめた。


「これは……?」

「どうしたの、お父さん」


あたしが尋ねる。


「いや、美鈴ちゃんのかばんの中にこれが………」


お父さんは、美鈴ちゃんのスクールバッグの中から沙耶子さんの財布を取り出す。