さらに、あたしがミスコンの最終審査でドレスを着ていたことから、ファン達はあたしを“姫”と呼ぶ。

最初は“姫”と呼ばれるのにはかなり抵抗があったが、段々慣れてくるうちに、この呼び方もなんだか気持ちよくなってきた。


あたしがファンの間で“姫”として慕われることで、校内の女子からはあまり良い反応はされなかったが、あたしは別に悪いことをしているわけではないので、特に嫌がらせをされるようなこともなかった。


そんな、ある日の朝。


「レーイっ、おはよ!」

里香が、あたしの肩をポンと叩いて、挨拶してきた。

「おはよう、里香」

あたしは、里香に笑いかける。

「今日も、レイは可愛いな~」

そう言って、里香はあたしの腕に絡んできた。

「もう、何言ってるの。里香だって、小さくて可愛いよ」

「小さいは余計ー!」

里香は、ムスッとした。