灰被り姫の城

『では、エントリーナンバー三十七番の新田さん、どうぞ!』


あたしは、舞台へ出た。

会場の前の席で、里香達があたしに「がんばれー!」と言ってくれている。


あたしは、三人にニコッと笑って、そして歌を披露した。


「♪~♪~♪~」


皆、あたしの歌に息を呑んでいた。


実は、あたしは歌が得意で、中学の合唱コンクールではソロパートを任されたこともある。

…まあ、当時スクールカースト上位だったあたしがソロパートを演じちゃったせいで、いじめが加速したこともあったけれど。


だけど、そんな特技が、今こうして役に立っている。

それが、あたしは嬉しかった。