灰被り姫の城

女子からは、あたしを羨んでいるような視線。


気持ち良い。
キモチイイ。


だけど、一人だけは違っていた。


それは、出席番号一番の、浅田紀仁君だった。


彼だけは、ずっと一人で静かに本を読んで、あたしには目もくれずだった。


別に、気にしない。
一人や二人、あたしの魅力に気付けなくても、仕方ないだろう。


そして月日は経ち、秋がやってきた。


里香と楽しくお喋りをしていると、沙希ちゃんが急いで走りながら、あたし達のほうへ来た。

「沙希ちゃん、どうしたの。そんなに慌てて」

「レイちゃん、見て見て!」

そう言って、沙希ちゃんは自分の手に持ってきたある紙をあたしに渡した。


「ここ、見て!」


あたしと里香は、沙希ちゃんが指差した場所を見た。


そこには、『空峰高校文化祭にてミスコン開催!来たれ美少女!』と書かれている。