「どうして、こんなことになったんだ?」

浅田君があたしに質問する。

「……」

「黙るなよ。
黙っていたって、しょうがないだろう。

あいつら、お前のファンだろ?

あんなに返り血を浴びて、バットなんて物騒なもんまで持って。

いずれ、警察がやってくるだろう。

もう、隠すことなんてできないんだ。


話してみろよ、全てを」


浅田君が、長い前髪の奥にある鋭い目で、あたしを見つめる。


「あたし………あたしはっ…………」


あたしは、ゆっくりと全てを話し出した。