「逃げるぞ!」

そう言って、浅田君があたしの手を握り、あたし達は逃げていく生徒達に紛れて、図書室から逃げた。


あたし達はとにかく必死で校内を逃げ回り、階段を駆け上がり、気付けば屋上にいた。


浅田君は、屋上の扉の鍵を閉めた。

これでもう、信者達は入って来れないだろう。


「ふぅ…………」


あたしは、全身の力が抜け、その場に座り込んだ。