いつも手抜きで、何かしらインスタント食品に頼っているくせに、あたしに指図するなんて、ムカつく。


あたしは仕方なく、沙耶子さんに言われるがままにご飯を作った。


なんであたし、こんなことしてるんだろ………。


美鈴ちゃんはもう家にいない。

だから、もう家でいじめられるはずはなかった。

だけど、まだ沙耶子さんがいた。

沙耶子さんは美鈴ちゃんが家にいたころから人遣いが荒く、キレやすかったので、美鈴ちゃんにも当たっていた分が、あたしのところに回ってきたのだ。


こんなはずじゃなかった。


美鈴ちゃんを追い出して、家でもある程度の自由を手に入れられたと思っていたのに。

それなのに、まさかこんな目に遭うなんて、予想してなかった。



畜生、畜生………。