灰被り姫の城

しかし勘違いするな。

俺は別にお前がナルシストだからといって軽蔑したりはしない。

お前ほど顔が整っているやつならば、自分の顔を好きになるのも無理はないだろう」


褒められている気がしない。
それどころか、馬鹿にされているような気さえする。


ムカつく。


何よ、何なのよ、こいつ。


「まあ、お前にある違和感のことは教えてやった。
もう俺には用はないだろ」


そう言って、浅田君はその場から去ろうとする。


「ちょっと待っ…………!」

去ろうとする浅田君と止めようとして、あたしは足を滑らせてしまい、その場に転びそうになる。

「わっ!……と、大丈夫か?」


浅田君があたしの手を握り、あたしが転ぶのを防いだ。


なんで、こんなムカつく奴に助けられないといけないの。


「あたしに気安く触るなっ!」


あたしは、浅田君の手を振り払い、その場を逃げるようにして去った。