灰被り姫の城

来栖さんを蹴落とすためにも、あたしは来栖さんを観察していた。

何か、小さなことでもいい。

来栖さんを蹴落とすきっかけを、あたしは探していた。


だけど、来栖さんは決して失敗しない。

分け隔てなく他人と仲良くなるし、成績もよく、運動神経も抜群で、先生ウケもいい。

リーダーシップも持っているし、面倒ごとをあえて引き受ける。


来栖さんに欠けているものは、一つもないのだ。



これでは、来栖さんを観察している意味がない。

来栖さんが決して失敗しないのなら、別のところに着眼点を置こう。



すると、あたしはあることに気がついた。