灰被り姫の城

あたしの違和感。


その正体をまだ、あたしはつかめていない。


なんだろう、あたしの違和感って。


違和感があるってことは…………不自然ってことだよね。

一体、あたしの何が不自然なのか?


何度考えても、さっぱりだ。



新しい教室に入ると、もう何人かの新しいクラスメート達が来ており、皆あたしに見惚れていた。


「新田さんと同じクラスかぁ~。幸せ」

「姫と同じ教室の空気を吸えるなんて」


という声がちらほら聞こえてくる。


可愛くて綺麗で優しいから、みんなあたしに魅了される。
そんなあたしの、一体どこに違和感があるというの?


考えれば考えるほど、どんどんと沼にはまっていき、答えがわからなくなる。


もういい。

このことを考えるのはよそう。